理系学生のためのプレゼンソフト特集! 研究発表のプレゼン資料を作る前に
魅力的なプレゼンをするために、使うソフトから見直してみては?
理系学生にとって「研究」と並ぶ重要なタスクと言えば「プレゼン」です。研究そのものが素晴らしくても、自らの研究成果についてわかりやすく伝える技術が無ければ、聴き手の関心を惹くことは難しくなりますよね。
また、学会発表賞の受賞経験は、研究者としてのポートフォリオを組む上でも大きなアピールポイントになります。プレゼン力を付けることは、アカデミックに残ろうと考える学生にとって特に重要なことです。
魅力的なプレゼンをするに当たって大切なことは、まず「聴衆の目を見て話す」「聴き手の属性に合わせて話し方を変える」といった発表者自身のスキル。そしてもう一つは、プレゼンテーション資料の作り込みです。
資料を作り込む上で大前提となるのが、「どのプレゼンソフトを使うか」ということ。「パワポしか触ったことない」という方は、この機会に自分のプレゼン作成環境を見直してみてくださいね。
研究発表に使えるプレゼンソフト一覧
PowerPoint
皆さんご存知のPowerPoint、通称パワポ。パワポのメリットは何と言ってもユーザーの多さです。ユーザーが多いと言うことは研究室内でのファイルの共有でも不都合が生じにくいですし、互換性由来のトラブルも少なくなります。機能面、特にオブジェクトや図形の種類が豊富なので、使いこなせば聴衆を惹き込むプレゼンを作ることが十分に可能です。
Keynote
パワポはMicrosoft社のソフトですが、こちらはMacで有名な米アップル社のソフトです。Keynoteの魅力はグラフィックの美しさです。米アップル社のPCは独自の思想に基づくデザイン性を持っていますが、このソフトのインタフェースもアップルのデザイン思想の延長線上にあります。
ページ遷移のアニメーションや操作のインタフェースが洗練されており、スタイリッシュなプレゼンが出来ることから、特にプレゼンの見栄えが重視されるビジネスパーソンに愛用されています。アカデミックでも、Macユーザーを中心に一定数のファンがいるようです。
Beamer
論文の執筆に用いられる文章作成システム・LaTeXに基づきプレゼンテーションを生成出来るソフトです。Powerpoint、Keynoteの欠点である「数式の編集・レイアウトに弱い」という点をカバーしているため、アカデミックでは特に多くの支持者がおります。
LaTeXで書いた論文から、コピペで数式を流用出来る点も魅力的です。
次世代のプレゼンソフト「Prezi」って?
参考:
学会や講演会で良いプレゼンテーションをするための秘訣(コツ) 作成者: 宮川 正明
学会で「研究発表」という用途に用いるのは難しいですが、ちょっと変わり種のプレゼンソフトとして「Prezi」を紹介させて頂きます。
Preziは「パワポ以来の革命」と言われている次世代のプレゼンソフトです。ソフトをインストールする必要はなく、ブラウザ上で利用するWebアプリケーションです。
プレゼンデータはブラウザ上で編集し、クラウド上で管理するといった違いもありますが、何と言っても強烈なのはそのアニメーション。
これまで紹介したプレゼンソフトのような紙芝居形式の進行ではなく、巨大な箱庭の中をズームアップ・ズームアウトしながら進行していきます。
リアルタイムの議論中にはホワイトボードの余白に文字を書き込むことがよくありますよね。あんなイメージで、余白にズームアップして次のトピックに進むといった、臨場感あるプレゼンを展開することも可能となるのです。
まだアカデミックでの活用事例は少ないですが、これからの進展が楽しみなプレゼンソフトと言えます。
研究内容を伝えるツールとして、プレゼンソフトを選択しよう
プレゼンソフトをいくつか紹介してきましたが、プレゼンソフトはあくまでツールです。本番のプレゼンでは、話し方や間の取り方、専門的な内容を理解してもらう嚙み砕き方、聴き手を飽きさせない方法など、プレゼンソフトの演出以外にも大事なことはたくさんあります。
また、資料作りだけでなく、発表そのものの練習も大切です。プレゼンソフトはあくまで手段と考えて、総合的なテクニックを身に付けていきましょう。
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