連載 西村尚子の生命科学探訪⑱
細胞どうしを正しく貼り付け、 必要に応じて接着度合いを調節するしくみとは?
「つかず離れずの、適度な距離感」は、複雑な現代社会で円滑な人
最新情報
前回「日本分子生物学会(MBSJ)の歩み」では、日本分子生物学会と分子生物学の歴史についてご紹介致しました。今回は2018年11月28日〜11月30日にパシフィコ横浜で開催される「第41回日本分子生物学会年会」の注目すべき点、見どころについてご紹介します。
分子生物学の始まりはDNAの発見であると前回お伝えしましたが、現在ではゲノム編集をはじめとする先端領域に研究の主軸が移り、盛んに研究が行われています。第41回日本分子生物学会年会では、ゲノム編集を基盤とした新しい技術の開発、がん細胞や臓器細胞の分子機構や応用についてなど、興味深いトピックが展開されています。
毎回大盛況の学会企画についても注目してみましょう。
今回は2つの企画が準備されており、ライフサイエンス系の学生にとっても学びになる企画ですので、是非足を運んでみてください。
ラボノートの書き方は研究者にとって基本であり、しっかりと教えて貰える機会や、改めて意義を問い直す機会は意外と少ないかもしれません。本フォーラムは、ライフサイエンス分野の名だたる研究者と知的財産管理の専門家のディスカッションを実施。参加者もディスカッション出来る大変貴重な機会となっています。
Lab’in Newでも、以前「実験ノートの書き方とおすすめ製品」についてご紹介していますので、初級編として是非目を通してみてください。
・実験ノートの書き方とおすすめ製品 – Lab'in New
今年は故・岡崎令治氏の岡崎フラグメント発見から50周年となります。「日本からオリジナリティーを発信しよう」という本会のテーマからも分かる通り、日本の分子生物学研究、とりわけ基礎研究がいかに底力を持っているかを体感できる場を目指して開催されます。
先日のノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑 特別教授も基礎研究がいかに大切かを力説されていました。分子生物学の源流から、ゲノム編集やAI活用といった先端的な生物学に到るまでを俯瞰できる場となるでしょう。
また、「研究にまつわるお金の話」では、博士への進学や研究者としての将来を考えている方ならば誰もが気になる「研究費」について議論。PI(Principle Investigator。研究室の主宰者であり、教授や准教授など)のラボ運用費管理など、学生さんが普段伺い知ることのない研究室の裏側について語って頂きます。
また、日本学術振興会による特別研究員制度(DC1, DC2, PD)の動向にもフォーカス。大学院への進学を考えている方にとっては必見のセミナーとなるでしょう。
おすすめの記事