実験ノートの書き方とおすすめ製品
実験ノートは何のために書くの?
実験が含まれる授業科目を履修する時や、研究室に配属された時に書く必要が生じる「実験ノート」。
「実験データや考察だけ書けば良いんでしょ?」と思われるかもしれませんが、それだけではありません。
実験ノートには実験に関する「あらゆること」を記載します。実験内容や手順は勿論ですが、その日の天候、実験中に思い付いたことなど。「後から見返した時に、ノートを見れば全てが分かる」というのが、実験ノートを書く究極の目的です。
また論文を書く際にも、実験ノートは大事な情報源となります。些細なことでも何でも、書いておくことをオススメします。
実験ノートの選び方
実験ノートは論文を書く際の情報源にもなるものですので、信頼あるものでなければなりません。ルーズリーフのような差し替え可能なノートだと改竄性が高く、ページを失くしてしまうというリスクも伴います。
実験ノートに適しているのは、一冊の綴じ込み式ノートです。綴じ込み式であればページの差し替えは困難ですし、ページを紛失することもありません。防水性・耐薬品性に優れた綴じ込み式ノートが各社から販売されていますので、多少値段が高くても、先輩が使っているようなオーソドックスなものを選ぶのが無難です。
実験ノートを書く時の注意点
筆記具は改竄防止性・保存性・防水性の高いものを選ぶこと
実験ノートを書く時は油性ペンを使用しましょう。シャープペンシルだと消しゴムで簡単に消せてしまいますし、水性ペンだと水に濡れて滲んでしまい、何が書いてあるか分からなくなる可能性があります。
書き間違いを無闇に消さないこと
書き間違えた時はどうすれば良いの? と思うかもしれませんが、その場合は二重線を引いて訂正して下さい。何を間違えたかが分かるようにしておくことで、実験ノートに書いてあるデータが改竄されていないことの証明となります。
綺麗に書こうとしないこと
実験ノートは綺麗に書こうとしないで下さい。丁寧に書いたりイラストを添えたりするよりも、雑でも実験内容を事細かに記載する方が実験ノートを書く意味があります。
実験の失敗も細かく書くこと
実験を失敗した場合、「失敗した」で終わらせないで下さい。失敗した際は必ず何故失敗したか、考察を実験ノートに書いて下さい。後から見返した時に、考察に基づき他の論文を検索するネタになりますし、失敗から新たな発見もあります。失敗で得られた結果もまた、大事な考察のネタになります。
実験ノートは理系学生の財産になる
ここまで実験ノートの書き方について述べてきましたが、そんな肩肘張らなくても大丈夫です。最初は上手く書けないかもしれませんが、実験を繰り返す内にどんな情報が大事なのかが分かってきます。
実験ノートは必ずあなたの財産となります。なぜなら、偉大な研究の裏には常に、偉大な実験ノートがあるのですから。
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