連載 西村尚子の生命科学探訪⑱
細胞どうしを正しく貼り付け、 必要に応じて接着度合いを調節するしくみとは?
「つかず離れずの、適度な距離感」は、複雑な現代社会で円滑な人
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学会には参加するが、学会と同時に開催される「附設展示会」には参加したことがないという学生さんは多いことかと思います。企業が様々な手段で自社製品をアピールする場である「展示会」は、研究室に在籍する理系学生にとって大変魅力的な場なのです。今回は展示会参加の魅力についてご紹介していきます。
学会は講演者の話を一方的に聞くスタイルです。もちろん、講演終了後に質疑応答の時間は設けてありますが、その業界のプロ(大学教員や企業の研究者)がいる中、なかなか学生の立場で堂々と質問するには勇気が出ない、ということもあるかと思います。
展示会は企業の担当者と1対1で話をすることが出来るので、気軽に質問することが出来ますし、知見を深めることも可能です。
展示会では、最新の製品・ソリューション(分析機器・実験器具など)が見られるというのが一番の魅力です。LC/MSやGC/MSといった分析機器やPCR機器などライフサイエンス系の学生にとってはおなじみの機器を開発している企業の方と話ができ、最新の機器情報を入手できる点が魅力です。
展示会の参加者は社会人が多いですが、学生だからと臆することはありません。企業の出展者から見れば学生は有望な前途を持つ存在です。取引先にあたる企業に就職する可能性もありますし、将来的にアカデミックポストに就く可能性のある存在ですから、企業担当者からすれば、学生との対話には常に大きな可能性が眠っているのです。
展示会では無料サンプルを配っています。例えば、ライフサイエンス系の展示会ではシャーレなどの実験器具を無料配布していることもあります。無料サンプルといっても「安かろう悪かろう」の製品ではありません。企業としては名のある大学の研究室に持ち帰ってもらうチャンスに繋がるので、市販品と同じ性能の製品を配布しています。
学生さんの立場で言えば、無料サンプルを貰って帰れば研究室では未使用の製品を試すチャンスにもなります。展示会参加の行動力もあいまって、指導教官からの評価もアップするかもしれませんよ。
展示会の魅力は最新情報に触れられる点だけではありません。就職情報も手に入る可能性があります。展示会に参加している企業の担当者は人事担当者ではありませんから、就職セミナーとは異なる「生の声」を聞ける可能性が高いです。また、展示会の傍らで就職活動エントリーの窓口を設けている場合もあるため、参加学会の展示会情報については要チェックですよ。
展示会参加で、業界の最先端についての知見を手に入れつつ、就職のチャンスも掴んでみませんか?
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