究極の選択を迫られる沖縄県民投票に見え隠れする数字
皆さんも御存知の通り2月24日、辺野古埋立てをめぐる沖縄県民投票が行われました。沖縄県にある普天間から同じく沖縄県の辺野古に米軍基地を移転することについて、「賛成」か「反対」か、「どちらでもない」のいずれかに投じる苦渋の選択を…。
そもそも、これって究極の選択ではありませんか?何故、今ある基地も移転する場所も、どちらも沖縄でなければならないのでしょうか。妙な例えになってしまうけれど、「すごく痛いけれど死なない」のと「痛くないけれど、死んでしまう」のと「どちらが良いですか?」みたいな選択ではありませんか? 実のところ、普天間の人は「他に行って欲しいと思うけれど、同じ県内に移動するだけなら、賛成も…」と話されている人がいました…。
さて、タイトルの中心にあった当日投票結果は、有権者数1,153,591人に対する投票率52.48%、「賛成」114,933票(得票率19.1%)、「反対」434,273票(得票率72.2%)、「どちらでもない」52,682票(得票率8.8%)という結果になりました。つまり、辺野古沿岸部の埋め立てに「反対」が72.2%となったということです。
投票率は、住民投票の有効性を測る一つの目安とされる50%を超えての52.48%。玉城デニー知事は、安倍晋三首相とトランプ米大統領に結果を伝達することになります。県側は民意を踏まえ、改めて移設を断念するよう迫りますが、県民投票結果に法的拘束力はありません…。ただ、投票条例に基づき、玉城氏には結果を尊重する義務が生じました。
ところが、「反対」が72.2%と話すところがあれば…「反対」37.6%だったと歪曲して「説得力に欠ける」と話すところもあったのです。要するに「反対票の有権者数に占める比率」に置き換えたのです。本当におかしな捉え方ですが、これが数字の怖さ・・・。
25日の沖縄県議会。2月定例会の一般質問で、宜野湾市区選出の自民党員は「危険性除去のための基地の整理縮小だと言えば、そこ(辺野古)に移すと理解できた。とんでもない新たな基地だと県が言うから誤解する」と県の姿勢を批判した上で「反対した人の4割近くはわけの分からないまま投票した」と発言しました。自民党や維新のこの様な発言に対し当然の事ながら、「県民をばかにしている」と一斉に反発の声が上がり、議会は紛糾したそうです。
26日沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では、新基地建設に反対する市民らが約50人集まり、「県民の民意を受け止めろ」などと訴えました。午前9時頃から行われた座り込み行動では、沖縄平和運動センターの大城悟事務局長がマイクを握り、24日の県民投票の結果で新基地建設「反対」が70%を超えたことについて「圧倒的な民意が示された」と強調。安倍晋三首相が「真摯(しんし)に受け止める」と話していることについては、「真摯に受け止めるなら、まずは工事を止めろ」と訴えました。
もし、今回の投票にもう一つの選択肢・・・「次の移転先は沖縄県以外にすべき」という選択肢があったなら、どんな数字になっていたでしょうか? 日本の中で、わずか0.6%の面積しかない沖縄に、米軍基地の70%もが集中しているという事実・・・。何故、沖縄だけが押し付けられなければならないのでしょうか?
2月6日のブログ『リーダーとして望まれるもの・・・お・ま・け』の中で、政治家や役人が使う言葉として【真摯に受け止める】は、【ほとぼりが冷めるのを待つ】という意味だとご紹介させて頂きましたが、県民の言葉にもあったように、安倍晋三首相が「真摯に受け止める」と口にするからには、せめて「まずは工事を一時停止」するぐらいの姿勢があっても良い気がしませんか?
森友・加計学園問題、統計問題、沖縄や憲法問題・・・もう、民意を酌まない政治に対して、「悪夢を語る悪魔のような存在」に厳しい審判が下されても良いのではないでしょうかねぇ…。次の選挙こそ・・・。それとも、どこまで行っても、自分の身に降りかからなければ他人事なのでしょうか??それが日本人気質なのでしょうか??? そろそろ、そんな日本人気質は卒業したいものですが・・・
さてさて、暗号問題から、しばらく遠ざかっていたので久々に出題したいと思います。下に書かれた文字を読み取り、真ん中の字は濁点を付け、得られた答えは8文字の小文字の英単語に変えてお答えください。
日本古来の…以前にもご紹介させて頂いた暗号問題です。換字表も、以前のブログのどこかに掲載させて頂きましたよね?
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