何処へどうやって行き、どうありたいのか
少し前になりますが、2022年7月30日にNHKザ・ヒューマンで放送された「ピアニスト アリス=紗良・オット 人生の小さな瞬間を集めて」の回・・・ご覧になられた方は居ますか?
ピアニスト、アリス=紗良・オットの日本でのリサイタルツアーに密着し、多発性硬化症という難病やアイデンティティの問題を乗り越えようとする彼女の挑戦を、演奏とインタビューでつづったものでした。
驚異的テクニックでデビューし、世界を代表するピアニストの一人となったアリス=紗良・オット。しかしながら、アリスさんの人生は決して平坦ではありませんでした。母親が日本人でドイツに生まれ育った彼女はドイツいれば「日本人」として見られ、日本にいれば「ドイツ人」として見られ、どちらに居ても「外国人」とみなされる寂しさ…。そして4年前には多発性硬化症と診断されてしまいます。
多発性硬化症は特定疾患に指定されている神経難病の一つです。複数の中枢神経障害による多彩な症状の出現(=再発)と消退(=寛解)を繰り返すという臨床的特徴をもった患者さんの脳病理組織において硬化した病変が多発性に散在していたことから多発性硬化症と命名されたのですが、現在は本来外敵から身を守るための免疫システムに破綻が生じた自己免疫的機序によって起こる神経免疫性疾患であるということが遺伝子的解析から明らかになってきているそうです。
33歳になったアリスさんは、そんな人生をショパンの前奏曲と7つの現代曲に込め、日本全国で演奏しました。
彼女は、そんな人生の困難をどう乗り越えるのか?番組の中でアリスさんが話された事が印象的でしたる
「何処から何のために産まれ、自分は何者なのか」
・・・ではない・・・
「何処へどうやって行き、どうありたいのか」
前を見て自分を活かしていく為の大切な考え方ですよね。
ドラマ「コールドブルー」で語られていた、こんな言葉も思い出しました。
「誰しもに寿命があるけれど、誰もがすぐ命を失うにしても、必ず今をどうするかは自身で決められる」
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