リーダーとして望まれるもの…チャーチル①
明けましておめでとうございます。今年も、よろしくお願いします。
…ということで、シリーズ「リーダーとして望まれるもの」の後半に入っていきたいと思います。メインは【ザ・プロファイラー~夢と野望の人生~「チャーチル」】というNHKの番組からになりますが、番外編で触れましたように、世界中で最も尊敬されるリーダーとして、そうそうたるメンバーを抑えて第1位に輝いた…イギリスの第61代首相のウィンストン・チャーチルの話になっていきます。
ヒトラー率いるナチス・ドイツに勝った不屈の精神。イギリス国民を鼓舞するスピーチ力。そんなチャーチルの人生は、失敗と挫折、敗北と失望の連続だったのです。イギリス屈指の政治家として知られるチャーチルですが、番外編で触れたように、政治以外にも様々な顔を持っていました。権威あるロイヤルアカデミーで展覧会を開いたほどの画家の顔。生涯で30冊以上の本を書きノーベル文学賞を受賞した才能あふれる作家の顔。レンガ職人の組合に加入し、自宅の壁を自ら作ったレンガ職人の顔…。
こうした知られざる顔は失敗と挫折を繰り返し、それでも首相を目指したチャーチルの歩みから生み出されたものだったのです。父親から「負け犬」と蔑まれ愛情に飢えた少年時代。軍人として成功できなかった青年時代。そして 当選と落選を繰り返した政治家の時代。そんなチャーチルが、なぜ世界の歴史に名を刻むことができたのか?【ザ・プロファイラー】ではそんな『不屈のリーダー、ウィンストン・チャーチル』をプロファイルしていきます。
若い頃のチャーチルは親も見放すほどの不良で首相など夢のまた夢でした。イギリス、オックスフォード郊外にあるブレナム宮殿がチャーチル家の屋敷で、チャーチル家は約150年にわたって続いた貴族の家柄です。1874年チャーチルはこの宮殿で生まれます。
父 ランドルフは後に財務大臣を務めた政界の貴公子。母 ジャネットはロンドンの社交界でも有名な美女だったそうです。チャーチルは7歳で名門貴族の通う寄宿学校に入れられますが、父のランドルフは、息子の通信簿を見ては罵倒し、厳しく接していたそうです。それでもチャーチルは、どんなに冷たくされても父を尊敬し憧れていたのです。演説原稿を読んだり父が載っている新聞記事を集めては「どうしたら父のようになれるのか?」と考えていたのです。
父親から突き放された息子だったのですが、優しく抱き締めてくれるはずの母親もまた、チャーチルには冷淡でした。なんとも可哀想な環境下で育ったのですね…。そんなチャーチルの孤独を癒やしたのがおもちゃの兵隊・・・。チャーチルは人形の兵士を指揮している時だけは、夢中になれたのです。そうした息子の姿を見た父 ランドルフは、政治家よりも軍人の道が向いているのではとチャーチルに士官学校に入学するよう勧めます。
なんとか士官学校に進学し、生活が始まっていきますが、19歳になったある日、思いもよらない知らせが届きます・・・(つづく)
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