学生のための「参考文献の書き方」|Lab’in New(ライフサイエンスメディア)
卒業研究に没頭するライフサイエンス系の学生にとって、最後に自身の研究を論文としてまとめ、記録に残すことは重要な役目です。「巨人の肩の上に立つ」の言葉通り、サイエンスの研究は先人の研究の基盤の上に行うものなので、何かしらの文献を参考に実験を組んでいると思います。今回は論文の最後に記載する「参考文献の書き方」について解説していきます。
参考文献の書き方
参考文献の書き方は「論文か書籍か」、「日本語か英語か」などによって記載の仕方が決まっています。たとえ<"Jain M, et al : Genome Biol, 17 : 239, 2016>という英語論文の記載の場合、前から著者名、ジャーナル名、号数、ページ数、発行年の順番に記載されています。ちなみに「et al.」は日本語で言うと「~ら」という意味で、著者が複数いることを示しています。また<上田太一郎, 「Excelで学ぶ時系列分析と予測」, オーム社, 2006.>という日本語書籍の場合、前から著者名、書籍タイトル、出版社、発行年の順番に記載されています。
論文や書籍以外にHPから引用することもありますが、その場合はURLを記載することになります。
参考文献は「順番」にも意味がある
「研究の基礎となる指導教員の文献は一番後ろ」と決まっています。一番後ろにある文献を基に完成された研究であることが明示されるので、指導教員の文献は一番後ろに置かないと、教員の実績になりませんので、注意が必要です。
また参考文献の「順番」は大学やジャーナルによって異なります。アルファベット順や本文で登場した順など、最終的には「指導教員からの指示に従うことが基本」となりますので、難しく考えずに指導教員に訊いてみては如何でしょうか?
ミスは許されない「参考文献」の書き方
卒論や修論で最後に参考文献をまとめることは重要なことです。あなたの実験方法が別の参考文献から引用されている場合、あなたの論文を読んだ人は参考文献をたどっていくことになります。もし記載を間違ってしまったら、引用した実験方法にたどり着けませんし、論文の提出先から訂正を求められ論文を再提出することになります。大抵の場合、論文の提出は締め切りギリギリということも多いので、再提出は提出先にも迷惑を掛けますし、ドタバタ状況になりかねませんので、参考文献の記載は、ダブルチェックするようにしましょう。